ピアノをオーバーホール3
自宅のピアノをオーバーホールに出して、2ヶ月ちょっとになります。
代わりにお借りしているピアノにも、だんだん愛着が湧いて来たころですが、「弦を張りましたので御覧になりますか?」とのお知らせを頂き、ちょっとだけアトリエにお邪魔してきました。
9月入ってすぐ、弦もピンもなくなった状態。
このときは、なぜかピアノが小さくなったように見えました。
そして、今日は弦が!でも鍵盤がないから弾く事はできません。
不覚にも上からの写真を撮り忘れましたが、今日はでっかくなったように見えました。
弦を貼るのは、一連の作業のなかでも、特に大変なことなのだそうです。
新しいハンマーが届いています。
ふかふかで、まっしろ。ちょっと美味しそう。
今度のは芯が赤いぞ。
鍵盤は裸ん坊。オフホワイトと黒の上着が出番を待っています。
古いハンマーは、弦をたたき続けてきたために固くなり、溝がくっきり入ってます。
柔らかさを取り戻すため、針でついてもらったりもしてきました。
もう不要になるハンマーが、記念に欲しくなりました。
「どうぞどうぞ、もっとどうぞ」「いやいや、たくさんは要らないです」
「なんかオブジェでも出来ませんかね?」なんて話になりました。
そんな調律技師さんも、古いハンマーを捨てられないらしく、他のピアノの古いハンマーがどっさり袋に入れておいてあったのでした。分かりますとも!
ピアノ調律技師さんは親子で仕事をされていて、今日は息子さんにもお会い出来ました。得意分野がお父さんと少し違っていて、緻密な作業にこだわりを持って担当されている様子。
親子でのお仕事はきっと大変な面もあるのでしょうが、自分の息子が「僕もお父さんの仕事をやってみたい」と思うなんて、とても素敵なことだなあ。
スウェーデン遠征から帰って来たら、試奏できる日も近い。
このところ、旅の準備や他の締切りで、心がざわざわしてばかりの日々でしたが、すこしだけ落ち着いた気分になりました。
そうだ、先は長いんだぞと。
ずっと、弾いてやるんだぞと。
もちろん、誰にも分からないけど。
ピアノばりにどっしりと気を持って、日曜日の朝にスウェーデンに発ちます。
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