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イエーテボリ日記236 気を落としたら負け

木曜日 時々霧雨

朝8時、教会にピアノを弾かせてもらいに行くと、今日は一番乗りじゃなかった。
美しい花がたくさん届いている。
弾いていると、間もなく司祭の女性がやって来て、初のご挨拶をする。
今朝はお葬式があるということで、二階の部屋なら10時半まで大丈夫と言ってくれる。
そうだ、ここは教会なんだ、とあらためて。
1122_weinbach2 2階に上がらせてもらう。アップライト・ピアノの表のメーカー名は消えて読めないので、蓋を開けて覗くと、チェコのweinbachとあった。調律はされてないけど、音そのものは好き。

12時、大学へ。自分もリハーサルしていたAさんが、走って開けに来てくれる。
YAMAHAの小さいグランドを弾く。学生さんたちの過酷な練習を引き受けているとみえ、状態は良いとは言えない。こないだ学内で偶然会ったピアニストが「ああ、そこのYAMAHAね、'ニャマヒャ'って感じだろ?」と冗談を言ってた。
とは言え、電子ピアノとアコースティック・ピアノは全く違う楽器だから、今の私はアコースティックを弾く事が必要だ。調律がどうなんて言ってられないし、言えた立場じゃない。

実は、初ライブとなる某スペースのピアノも相当だ。なんせフリーのメッカだ。調律はおろか、上がらない鍵盤があったり、ひとつの鍵盤から二つの音が出るとか。

私の耳は、どんな狂いも許さないほど神経質なわけじゃない。
でも、私が作る音楽をひとに伝えるために、必要なピアノの状態というものがあると思っている。だから不安だ。
さらに今、作曲などするとき使うアパートの電子ピアノは、絶対に調律が狂わないから、実はそのギャップは大きい。

しかし、楽器のせいなんかで気を落としたら、元も子もない!
楽器を持ち運べないピアニストの宿命だ、気を保とう。

スクールにお迎えに。
日頃、「遊んでて服や靴が汚れるのは当たりまえ、そんなん気にせんでいいよ」と、さも寛大に言っておきながら(心から思っているつもりだった)、「たった今ぬかるみに寝転んで来ました」と言わんばかりに、全身泥まみれになって平気なT君を見て、気が変わる。

直接ダンス教室に行く予定を変更して、むっつりと家に連れ帰りながら、親としての一貫性のなさに余計に腹が立って来る。小さい洗面台で、ダウンコート、靴、ズボンなどの汚れを落とす。

ダンスから帰って旦那さんに話すと、「まあいいさ、男の子は元気が良すぎるくらいが」
私だってそう思っていましたとも!ええ!

普通に歩いてたって、この街ではブーツは家に着くたび泥だらけ。
楽器も泥よごれも、気にしたってしょうがないときもある。

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