クマゼミ
「今日はタキチくんと存分に遊ぶDAY」。
まずはセミを捕まえに公園に。
木々を仰ぐと、脳みそに数百匹のセミが舞い込んだようなやかましさなのにもかかわらず、私たちにはセミが見えない。
付近を管理する水道局のひとが、「最近はクマゼミが多くなってます。アブラゼミはめったにいません。クマゼミは保護色をしていますから見えにくいです。」と教えてくれた。
目が慣れてくると、一匹二匹と見え始め、すでに飽きて、セミの抜け殻やら、地面のセミ穴を石でふさいだりして遊ぶタキチをよそに、すっかり捕獲に夢中の私。気づくと首が後ろ側に折れたように固まっている。「観察したら放してあげようね」などとほざいていたのはどこの誰だ?
さて、網で捕らえること3回、しかし網の中の「クマゼミ」は想像以上に大きくて、力強くて、ちょっと気味が悪くて、およよおよよと言ってる間に、虫かごには入らず飛んで逃げていった。
結局、ふたりは空の虫かごさげて帰ってきたとさ。まだ首いたい。