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sprout後記 1) 狂気について

080224058sprout公演を終えてレポートを書くと宣言したものの,その内容ををあらためて言葉や写真で説明していくことはあきらめ(それが出来ればはじめから言葉で勝負していますね),私自身が感動したことや,手応えを感じたことを書きとめていきたいと思います。

  *  *  *

『狂気について』
シーン6「tornado;トルネード」は激しい葛藤にさらされるという場面だった。

私が音楽で表現を始めた頃,心の中には狂気があった。それが何だったのかは今となっては不明。その後しばらく姿を見なかったのが,最近また現れる。
間違いなく,子供のエネルギーと自分のエネルギーとを天秤に乗せざるを得ないときである。それがうまくいかなかった場合,ひとは「育児ノイローゼ」などと呼ぶだろう。

いま感じる葛藤を,私はもてあましつつも「強くて美しいもの」と捉えたいと願う。
それは生きる力がぶつかりあうことだから。

そんな内容を,事前に共演者には伝えた。踊りの詳細については一切指示無し,ギターにはC#mのトーナリティで,苦しみの中に光を与えるような和音をくれとだけ言った。

公演二日目,ふたりの演奏はそれぞれ,予想以上に狂気に満ちていた。
本番私は,音は聞こえるものの,この場面では演奏の都合上,鍵盤から目を離すことが出来ず,踊りについては気配を感じるのみだった。何かが落ちるような音を何度か聞いた。
一枝が帰った月曜の昼,録画したビデオを見て私は泣いた。

二人のメンバーが,私が伝えた個人的な感情を,限りなく同じヒトとして正確に捉え,そして個人的な部分で一度ズレて,結果としてより普遍的なことを表現していると思った。
それは,私ひとりが表現するよりも,たぶんずっと鬼気迫るものだった。
私はふたりに対して,ひたすらありがたいという感動を覚えた。photo;shiro13

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