イエーテボリ日記47-2 音を純化/ビッグアップル発見?

まさに、この日を待っていた。

午後8時。小雨降る中、道に迷いながらもたどり着いた場所に、直感的に神戸ビッグアップルと限りなく似た匂いを感じました。
足を入れたはたから、オーナーや、ミュージシャン、同じテーブルの聴衆と自然にたくさん話をすることが出来ました。
森さんや坂田尚子さんの話題が出たり、再来週には先日セッションしたばかりのドラムのヨーランさんも出演すると分かりました。
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日本のどこに住んでいるの?と訊かれ、「神戸。そして神戸にはビッグアップルがある」と宣伝。

この夜、とてもユニークな二つのユニットが演奏しました。
パフォーマンス、映像、各種楽器、タップダンスなどなど。

それらが震わせた空気は、私の心身にダイレクトにしみ込んでいって、
少し前に感じた疑問;
私にとって「即興」とは;
音楽をより純粋な「音」に純化する試みであると感じました。

ひとつ目のユニットが演奏しているとき同じテーブルに座っていた、ちょっとコギャル風の女の子が、二つ目のユニットのベーシストでした。
4人のメンバーはそれぞれ素晴らしい即興アンサンブルをしましたが、中でも彼女が演奏中にとったアクションは、私の耳に、抜群の集中力をもった、研ぎ澄まされたものに聴こえた。
Brotz0517_2 私にはイエーテボリ滞在中に、レコーディングをするという目標があるのですが、
今日はもうひとつの目標が出来ました。
この「Brötz 」で演奏したい!

23時半、まったく迷うことなく、行きとは違うルートでトラムで帰ることができたのは、脱力的方向音痴の私としては奇跡的でした。
人生そんなものだ、と妙に納得。

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イエーテボリ日記47-1 ミイラが武器について考える

木曜日祝日、午前。くもり。

昨夜はけっきょく、階下のNeo君んちにT君を迎えに行ってワインをよばれ、ミイラとりがミイラになって、夫婦ともども遅くまで話し込んでしまった。

朝寝坊していると、Neo君がパジャマで上がって来た。一緒に朝ご飯食べる。
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Neo君の母国語はスウェーデン語で、2年ほどオーストラリアに住んでいたことや、テレビなどで聞く英語の知識を駆使して、英語で話してくれる。ときどき「ゴメン、俺の英語あかん!」みたいに頭を抱え込むのが、これまた可愛い。こちらこそゴメンね。

T君とNeo君は、よくポケモンカードを使ったバトルやトレードなどをやっていて、その会話を小耳にはさんだところでは、
「This and This, OK?」「No!」「Can I?」「Ya.」
みたいな感じである。ほぼそれで成立しているみたいなのだけど、たまに互いの要望が相容れないのか、空気が緊迫していることもある。
が、そんな段階で親が介入するのは馬鹿げたことなので、知らんふりをしておく。
それでも今のところ決裂したことはない。

異なる言語や文化の中で、思いやりをもって交流を進めることは、ときに忍耐を必要とする。
子ども達は、自分の大切なポケモンがカードを取るか取られるかという、とても差し迫った状況のもとに外交術を学んでいるのであって、それはとても貴重な機会だなあと思う。
Neoandt
さて、
T君が、発砲スチロールで作った鉄砲を持って来たとき、
普段は優しいNeoが、「I don't like weapon.」と言って、断固としてその遊びを断りました。
私も鉄砲が好きではありませんが、「こどもなんてチャンバラや鉄砲遊びが好きなもの」、と容認していました。

大袈裟なようですが、この国が2世紀にわたって世界大戦を含む数々の戦争に対して、「中立政策」を貫き、戦火を交えていない背景を感じました。

ほんと、書くと大袈裟だけど、「人を人が傷付けてはいけない」という気持ちが徹底しているんだと思い、
そんなNeo君がかっこ良く見えました。
T君の無知は、言うまでもなく、それを教えていない親の責任なのです。

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イエーテボリ日記46 忘れ物/はっぴーメニュー

  Macd_2 水曜日、雨とか曇りとか。

昨日は、プールにシャンプー、リンス、洗顔ソープを忘れ、
今日はきょうで、水着とゴーグルと帽子を置いて来た。

お迎えのあと、T君につき合ってもらってプールへ戻ると、全部見つかった。
とこまではよかったけど、マクドナルドをせがまれる。

子供向けセットメニュー「ハッピーミール」は、バーガーとポテト、飲み物、おもちゃがセットになっている点では、日本の「ハッピーセット」と一緒。
ただ、こちらのは紙箱に入っていて(切り取って遊べるようになってる)、さらにサイドメニューとして人参かりんご(選べる)付いている。

せっせと泳いで、ポテト食べて、わたしなにやってんだろ、、な一日。

T君、階下のNeo君とすっかり仲良くなって、夕ご飯までよばれる。

*1 写真はある日のハッピーメニュー。おもちゃは選べません(箱は女の子向けだった)。
*2 ポケモンカードは商品に含まれません。

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イエーテボリ日記45 10年ぶり?ジャムセッションへ

火曜日、曇りのち晴れのち小雨。
夜8時、イエーテボリでたぶん一番有名なジャズクラブ;NEFERTITIのジャムセッションへ。
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ジャムセッションとは、飛び入り可能なセッションで、京都から東京へ移住したばかりのころは、よく行って友だちを増やしたものでした。ホスト・ミュージシャン(ジャムセッションをコーディネートする雇われメンバー)もよくやったなあ、つまり10年ぶりくらいか。
ジャムセッションは苦手だけど、運良くば、友だちを見つけられる。

この日は、ホスト・ミュージシャンによる、伝統的ビバップスタイルに基づいた演奏に続き、ある意味、典型的な「ジャムセッション」が繰り広げられました。40人以上かと思われる聴衆が歓声を上げたり、リラックスした感じで楽しんでいました。

なんとか心と耳を柔軟に開こうと努力したけども、難しかった。とうとう誰ともひとことも話さず、音も出さず、1時間ほどして帰ってしまった。
なんか自分で殻を作ってるみたいな気持ちになって、ちょっと悲しかったけど、ま、しょうがない。

昨日の森さんとのトリオセッションが、どれくらい貴重だったか、あらためて胸にしみてくる。
Nefe_0515_1 ともあれ、
NEFERTITIは、私のアパートから歩いて10分ちょっとの距離にあり、スタッフは非常に感じ良く(お客としてはもちろん、出演する際にも重要なことだと思う)、しっかりしたPAを持っている、大変よいクラブであることが分かりました。雰囲気としては、ブルーノートでも新宿pit inでもなく、「京都RAG」と思いました。
懲りずにフットワーク軽く、出掛けようと思います。

今日、笑ったこと。午前中の英語教室で話が脱線したついでに、「みんなは義母に対しても『母の日』を祝う?」と私が投げかけると、ある女性が「政治的な意図から、むしろ実母より盛大に祝うわよ」といって片目をつぶって見せたので(しかもかなり長い間つぶっていた)、大爆笑になりました。

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イエーテボリ日記44 セッション3/事件発生

月曜日。いちにち小雨。

Session_0514_1_2 朝11: 00、ベースの森泰人さんと3回目のセッション。森さんが、所属するビッグバンドの練習場で、ドラマー;Göran Kroon氏を加えたトリオでのセッティングをしてくださいました。

私のオリジナル曲やアレンジ曲を、2人は初見ですーいすいと演奏。

こんなに早い時期に、第一線で活躍するミュージシャンと音を出せるなんて。
演奏を楽しむというより、緊張感でいっぱいになる。それはとても良い緊張。

それにしても、私の譜面は完成度が低い、と反省。
言葉での補足が必要な部分が結構ある。普段は意識してないけど、英語になるからはっきりと分かる。

いつだってリハーサルの時間は限られている。
曲の進み方などについては、言葉で補足する必要のない譜面を準備するに超したことは無くて、
「ダルセーニョのあと何処に戻るんだ?」なんてことにはなるべく時間を使わず、
曲を作ったときの気持ちとか、もっとイメージが湧くような要望は、必要に応じて伝える方がいいと思う。
うん、極めて当たり前。

とにかく、森さんとヨーランさんの深いミュージシャンシップに感謝した、貴重なセッションだった。
またぜひ一緒に演奏できるように、2人にお願いしました。
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さて、
午後にはちょっとした事件がありました。
そんなこんなでスクールへのお迎えに、私が10分遅れてしまったところ、T君がどこにも見あたらない!教室はすでに鍵が閉まっているし、半べそパニックになる私。

結局、彼はひとりでトラム2駅分を歩いて帰って、アパートの前で泣いてるところを見知らぬ女性に保護されていたのでした。
「少し遅れるかもしれないけど待ってて」と言ってあったのに、
「お母さんは演奏に一生懸命で、ぼくのお迎えを忘れていると思った」、そうです。
そんなわけないやん!と抱きしめて泣いてしまいました。

担任の先生ほか、まだあまり面識のないママにまで心配をかけてしまった。
一方、そのママが「遅れそうなときは電話して」と言葉をかけてくれて、番号を交換したりも出来ました。

私にとっては、こちらに来て一番の、心臓がおかしくなりそうな出来事でした。
一緒に迎えてくれた森さんが、「じゃあ、きみはもうお迎えがなくても帰れるってことだよねー」なんて、私たちを笑わせてくれました。
すでにけろっとしているように見えたTくんは、振り返ると車の後部座席で眠っていました。

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イエーテボリ日記43 呑んだ後の〆

日曜日、晴れ。

T君、昨日ともだちになったばかりの階下のNeo君んちに遊びに行って、長いこと遊ばせてもらう。
あとで聞くと、wiというゲームをしてたらしい。

午後2時、イエーテボリ在住4年目のピアニスト;坂田尚子さんが遊びに来てくれる。
彼女とは、日本で何回か会っただけなのだけど、なんかそんな感じがしないひと。

すでにスウェーデン語で話すほうが楽みたいなのだけど、みんなで英語で話す。
もちろん、日本語で会話が暴走してしまうことも。
クッキーとお茶とワインと日本風カレーをふるまって、けん玉などをして遊びました。
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一緒に来てくれたJoelさんはギタリストで、独自の音楽理論も研究しているらしい。
物事を、深く追求する性格(尚子さんの話より)みたいで、けん玉もハマって追求し始めていた。

食べ物の話になって、
旦那さんが、「俺にとって呑んだ後の〆はお茶漬け」という内容を苦労して説明して、
「私はラーメンかな」みたいな流れになったとき、
Joelさんが、「なるほど。俺たちハンバーガー。」と言ったときは、爆笑してしまった。世界にはいろんな人がいる。でも「呑んだあとの〆」ってものがあると分かって、妙に嬉しかった。

時間を忘れるうち、8時間半がたっていて2人は帰って行きました。
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イエーテボリ日記42 ご近所さんとお茶を飲む

土曜日 曇りのち晴れ。

オペラハウスに昼の無料コンサートを、家族で聴きに行く。
日本ではクラシックコンサートなんて行かないくせに。
カナリアがモチーフの歌とチェンバロ入りのやつと、ストラビンスキー、ハイドンの三部構成。そのプログラムに聴衆への配慮を感じる。

私はストラビンスキーが面白くて、なぜかトム&ジェリーが思い浮かぶ。T君とこそこそ話、想像が想像を呼び、笑いをかみ殺すのに苦労する。いいんだろうか、ミュージシャンとしてこんなことで。Stravinskij_2
週末でイベントが多いのか、寄り道先で絵と音楽のパフォーマンスも。 Nord_paintmusic さらに、ハーフマラソン大会に巻き込まれ、トラムは止まってるわ、道は渡れないわで歩いて家まで帰る。でも、まあ頑張れば帰れる距離に家があってよかった。

近所の美術館前が、ターニングポイントになっていて、さらにすごい人ごみや取材陣やでっかいモニターなど、まるで様相が変わっているのにびっくり。
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くたくたでアパートに帰ると、階下に住むニオ君(9歳)が、ポケモンファイルを持って、初めて家に遊びに来てくれた。
何度か挨拶は交わしているものの、知り合って間もない東洋人の家に息子が遊びに行っているとなれば、さぞかし親は心配しているだろうと思ってお茶に誘うと、ノラ・ジョーンズに似た、ものすごい美人ママが来てくれた。

彼女は大学を卒業したところで、女性の権利を守るための国際的な研究をしたいけど、イエーテボリでは仕事を見つけるのは難しい。勉強と子育ての両立は大変で、いまのところ子供はひとりでいいかなー、というようなことを語ってくれる。
彼女の目があんまり美しいので、見つめているとぼおっとなりそうだった。

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イエーテボリ日記41 にほんご/アーティチョーク

Artichoke 金曜日、あめのち曇り。

午前、2度寝してしまう。
午後、2時半にスクールが終わったあと、日本語補習校というものを見学に行く。
スクールで出会った日本人の方から話を聞いていて、T君が行ってみたいと言い出したので、ネットで調べて行ってみた。

毎週金曜日の夕方2時間ほど開校していて、科目は日本の教科書を使った国語と算数。ときどきその他の教科もあるらしい。
2年生は5人で、「ゆうこ先生」によるとても家庭的な雰囲気のクラスだった。

日本から来た子供ばかりかと思いきや、そう単純ではない。

彫りの深い金髪美少女が流暢に日本語を話すと思えば、日本人に見えるけど日本語はおぼつかなかったり、、。日本語もまあまあいけて、スペイン語、英語、スウェーデン語はぺらぺらという女の子もいました。○○人、なんて簡単には言えないないんだなと思いました。

T君が授業の途中から、「明日から行きたい」(明日はないんだけど)、「宿題ぼくももらって帰る」などとやる気まんまんなので、早速来週から通わせることにしました。

スクールで困っていることなど何も無い、と弱音を見せないT君ですが、やはり「すらすら理解できる」環境が心地よかったのでしょうか。あらためて普段のがんばりを思い、またまた私の胸はきゅんとなってしまうのでした。

夕ご飯、旦那さんが朝から茹でていたアーティチョークを食べてみる。
ゆりねと空豆の中間みたいな味と食感。
食べる部分はちょっとしかなくて、ワイン飲みながら、ぼちぼち食べるのに良い。
枝豆的存在か。
*写真右は日本でも一般的サイズのライターです

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イエーテボリ日記40 Funkyチルドレン、イエイ!

木曜日、ほぼ雨。

午後5時。
T君のスクールによる「spring show」がありました。
学校からトラムで3駅離れたホールで催される、学芸会のようなものでした。
あいにくの雨で、「It's rainy show!」と例のフランスママがジョークをとばしています。
Funky_children 風雨のなか(こちらではいつものこと)子供たちは、リハーサルも含めて会場を二回往復し、クラスごとに楽しい歌やダンスを披露してくれました。
Little_pirates2
一体どうやってコミュニケーションしているのか、T君は日本でそうだったのと同じように、友だちと集合場所をはしゃいで走り回り、本番は一応歌っているように見えました。
家族の中にいるT君も可愛いけど、友だちの中にいるT君を見るのは、なんとも言えない充ちた気分です。覚悟していた通り、私の眼はザザ降りの雨になりました。
Sunshine

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イエーテボリ日記39 手をつないで

Snail水曜日、いちにち雨模様。

スクールの行きと帰り、T君と手をつないで歩く日々が戻ってきました。

日本では昨年の四月に小学校へ入学以来、子供たちだけで登下校していました。

まるで幼稚園のころに逆戻りのような大変さもあるのですが、いろんなことを話しながら並んで歩くのは、とても甘い時間でもあります。
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T君は、こちらに着いてから、外では必ず手をつなぎたがります。

男の子と母親の蜜月は短いんだろうな、、、などと思いつつ、かがみ込んでいつまでもカタツムリを眺める、小さい頭のてっぺんを、私は眺めました。

最近はトラムには乗らずに、2駅ぶん歩くことも多い。ショートカットの小径を発見。
教室の前には、ともだちの素敵な作品が貼ってありました。
'Reading makes your brain smart.' なるほど。
Heart

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